デマこい!

「デマこいてんじゃねえ!」というブログの移転先です。管理人Rootportのらくがき帳。

2012-01-01から1年間の記事一覧

2012年に観たアニメ個人的まとめ

昨年のような大当たりの年ではないが、佳作・名作のたくさんある年だった。劇場版では『ストライクウィッチーズ』や『まどか☆マギカ』があり、なによりも『ヱヴァQ』があった。昨年の『まどか』『タイバニ』や劇場版『けいおん!』のような超ド級の話題作は…

だから、もっと“ヘンな人”になろう。

Nintendo DSの開発前夜の話だ。特徴的な上下2画面は、前社長・山内博さんの発案だったという。他社が高性能なポータブルゲーム機を次々に開発しているなかで、ただの“高性能なゲームボーイアドバンス”を作るだけでいいのか? ――という危機感があったそうだ…

知識ゼロから学ぶ簿記のきほん Ep.02 (2)/減価償却って、なんだ?

※中高生・就活生・簿記を勉強しないまま大人になってしまった社会人の方に向けた記事です! ※間違い等お気づきの点があればご教授ください。 第1話: 知識ゼロから学ぶ簿記のきほん/おこづかい帳と簿記はなにが違うのか 前:知識ゼロから学ぶ簿記のきほん E…

知識ゼロから学ぶ簿記のきほん Ep.02 (1)/なぜ任天堂は“赤字”でも倒産しないの?

※中高生・就活生・簿記を勉強しないまま大人になってしまった社会人の方に向けた記事です! ※間違い等お気づきの点があればご教授ください。 第1話: 知識ゼロから学ぶ簿記のきほん/おこづかい帳と簿記はなにが違うのか 次:知識ゼロから学ぶ簿記のきほん E…

いま、何の話をしているのか。

ひさしぶりに「議論の組み立て方」系の記事を書きます。 ◆ 議論が苦手な人は、情報の整理が苦手な人だ。相手の“言っていること”を体系的に理解できないから、うまく反論することができない。自分の感情を“主張”へと昇華できないから、自分が“何を言っている…

選挙の結果について

選挙結果について、とくに記事を書くつもりはなかった。作家・藤原祐先生が次のようなツイートをなさっており、深く共感した。だから沈黙を守るつもりだったし、そのほうがよかったと今でも思っている。

社会の窓と、社会性。

昨日のことだ。友人たちと四人でラーメンを食べていた。 「ねえねえ、前から気になってたんだけどさ〜」 「なんですか? 先輩」 「社会の窓って、どうして“社会”の窓っていうの?」

サスペンス、ミステリー、サプライズ。

友人にプロットを読んでもらったら「結末で拍子抜けした」と言われてしまった。 私としては今までの伏線がすべて回収されて全身鳥肌にさせるシーンのつもりだった。二週間くらい色々と考えていて、ようやく解答(?)みたいなモノに行き着いた。 状況が「深…

東京・立川の思い出グルメ

※Twitterのつぶやきとりまとめ ことの発端はライトノベル作家のヤマグチノボル先生が、ご自身の思い出の地である御茶ノ水のB級グルメについてつぶやいていらっしゃったこと。これに刺激を受けて、私も立川の思い入れのあるお店をツイートした。今回はそのま…

【メモ】選挙の前に考えていること

「選挙に行くべきか?」という設問に、私は「行くべきだ」と答える。 私は、文句だけ一丁前で行動しないやつが嫌いだ。居酒屋やWeb上では声がデカいくせに、何もしないやつが大嫌いだ。将来、この国がどうなるかは分からない。悪い方向にしか進まないかもし…

“絶対に”おもしろい野球漫画/『神様がくれた背番号』感想

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 「絶対に面白いお話」の条件は、ログラインが面白いことだ。 ログラインとは脚本用語のひとつで、お話の要点を1〜2行にまとめたモノのことを言う。ハリウッドの映画プロデューサーたちは多忙なため、…

時代に選ばれた物語の魔術師/遠藤浅蜊『魔法少女育成計画』感想

腰を抜かすほど面白かった。 睡眠時間を削ってまで「続きを読みたい!」と思ったのはひさしぶりだ。ラストの数ページでは「読み終わるのがもったいない」とまで感じた。濃密な読書体験を味わうことができた。かわいい表紙に騙されたらダメだよ? 魔法少女育…

ソシャゲをとりあえず8時間遊んでみた感想

ちょっとでも「?」と思ったことは、とりあえず試してみるのが手っ取り早い。ソーシャル・ゲームが儲かっているらしいと以前から聞いていた。何十万円、何百万円も課金するユーザーがいることも知っていた。サーバー上のたかがデータに、どうしてカネを払う…

格差の可視化が不幸のはじまり?

インターネットの普及により、社会の格差が可視化されるようになった。これが様々な“不幸”の原因になっている……という議論を、ときどき目にする。けれど、格差の可視化ってそんなに悪いことだろうか?

それを共有することに意味はあるのか?

私たちの暮らしの中で、情報の「共有」が当たり前になった。なにか面白いことがあったらすぐにFBやLINEやTwitterで誰かに伝えたくなる。「共有」することが新しい価値を生む――なんて言説をしばしば目にする。 けれど、それは目の前にいる誰かに伝えるよりも…

選挙について思うこと

60代以降の方にうかがいたい。 たとえば、もしも有権者の大多数がテレビも新聞も読んでいないとしたら、どう思うだろうか:世の中の仔細を知らないまま、周囲に流されて投票している――。そんなふうに見えるはずだ。 たとえば、テレビが普及する前夜のことを…

「するどい感性」とは何か

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 表現する者の目になってみると、いろんな細かいものが自然に見えてくるはずなんです。そういう目を持った人が、表現者なんです。〈書く〉ということが表現ではなく、〈見る〉ということが表現なんです。…

「ビックカメラ」というコンテンツと、トーキョーローカル

先日、学生時代の友人たちと神楽坂で飲んだ。 話題の中心は、どの街に住みたいか――。山手線の内側の地名が、次々に上がる。 「○○駅なら買物が便利だよ」 「△△町って、とってもお洒落!」 「そういえば赤坂見附にビックカメラができるらしいよ、一体どんな客…

日本とノブリス・オブリージュ

「どう生きているか」と「どう生きるべきか」は、似ているようで全然違う。 前者は社会学者や経済学者が分析してくれるだろう。学者ではない私には、後者しか語れない。価値観の話しかできない。この世の中で、自分というものを守りながら生きるにはどうすべ…

「すごさ」は自称するもんじゃない

最近、「日本って実はすごい!」みたいな話をよく目にする。 私自身、ブログにそういう記事を書いて、とても好評だった。 しかし、こういう“日本大好き”な雰囲気が盛り上がるたびに、日本は衰退しているんだなぁって思う。どんどん力を失っていて、みんなが…

3つの「コミュ力」

企業が新卒社員に「コミュニケーション能力」を求めるようになって久しい。ネット上を見回してみると、「コミュ力」を身に着けるためのTipsが次々に蓄積されている。いまの私たちを取り巻く社会は、「コミュ力」がなければ生きていけない社会だ。 なぜ彼女が…

レールを失ったロスジェネ世代、レールを作るゆとり世代

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ロスジェネ世代とは、就職氷河期(1993年〜2005年)に学校を卒業し、社会人になった世代のことを言う。つまり、1970年代半ば生まれの人たちだ。一方、ゆとり世代とは2002年度学習指導要領による教育を受…

豊かさって、カネを使うことなの?

オトナたちが、自信を失っている。 かつての日本にはモノがあふれ、カネを湯水のように使うことができた。消費を愉しむことができた。しかし最近ではGDPは右肩下がりで、少子高齢化が進行中。景気は上向きそうにない。こんな世の中で、以前のような豊かさを…

漢字の用法は「正しさ」よりも「伝わる」ことが大事だと思う。

「聞く」と「訊く」のどちらが正しいか? という話題が盛り上がっている。 なぜ広まった?「『訊く』が正しい」という迷信 http://d.hatena.ne.jp/takeda25/20121113/1352799353 「訊く」という表記について http://d.hatena.ne.jp/kanimaster/20121113/1352…

発売直前!『アサシンクリード3』のための「アメリカ独立戦争史」復習ノート

今週木曜日(15日)発売予定のゲーム『アサシンクリード3』は、独立戦争時代のアメリカが舞台だ。アサシンクリード・シリーズは、緻密に再現された大昔の都市を自由に歩き回れるのが魅力のゲーム。あなたは悪者をやっつけながら、歴史上の大事件を目撃する…

ウソは銃よりも強いのだ!/映画『アルゴ』感想

そうだよ、私はこういう映画を観たかったんだよ! アルゴブルーレイ&DVD (2枚組)(初回限定版) [Blu-ray]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2013/03/13メディア: Blu-ray購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (59件) を見る 映画『…

思春期ゾンビのさまよう国で

たとえば自分の手に入れられないものを、隣の誰かが顔パスで入手しているとき。持っていて当然のような顔をして味わっているとき。そんなとき、人の心には燃えるような感情が芽生える。どうにかしてそいつの足を引っ張ってやりたい、人生は甘くないと教え込…

すべてがタダになる

個人的には大学はたくさんあったほうがいいし、モラトリアムでも遊園地でもぜんぜん構わない、むしろウェルカムだと思っている。ほんとうの新しい価値は遊びの中からしか生まれない。新しい価値を生み出せる人とは、つまり遊びを知っている人だと思う。 ※こ…

子育てを“卒業”できない方々へ

近頃では大学生の就職活動に、親たちがしゃしゃり出てくるようだ。18歳をすぎたら大人だ。どんな人生を歩もうと、その人の責任だ。しかし親たちは「子供の面倒を見たい!」という欲求をなかなか手放せない。 「20歳はまだ子供だ」と言う人は、自分がいままで…

子供の“学力”を伸ばしたいのなら英語圏で育てましょう

英語と日本語のどちらが難しいか? という議論は、何度となく(井戸端や床屋や居酒屋で)繰り返されてきた。一般に、日本語は“難しい言語”だと信じられている。ノンネイティブの日本語学習者たちは、まず語尾変化の多さと語順の自由さにつまずき、そして文字…