「どう生きているか」と「どう生きるべきか」は、似ているようで全然違う。
前者は社会学者や経済学者が分析してくれるだろう。学者ではない私には、後者しか語れない。価値観の話しかできない。この世の中で、自分というものを守りながら生きるにはどうすべきか。
「日本ではノブリスオブリージュは成り立たない、なぜなら『下』の人たちが足を引っ張るからだ」
……という議論をしばしば目にする。だけど私には、これは「上」の人たちの言い訳だと感じてしまう。自分たちが施しをしない理由を、相手のせいにしているだけではないか。
嫉妬の炎を燃やしている相手、敵対心をむき出しにしている相手、そういう相手に対してどれだけ奉仕できるか。それこそが高潔の証だ。情けは人のためならず、遠くのほうで必ず見返りがある。感謝とか、賞賛とか、短期的な報酬を求めること自体がノブリス・オブリージュからかけ離れていると思うのだ。
「欧米は階級社会だから、上の人から施しを受けることに抵抗がない」という話を見かけるたびに、本当か?って思っている。古典文学から引用するまでもなく、持たざる者が持てる者に嫉妬するのは世界共通だ。人類共通の習性だ。
短期的な見返りなど求めず、足を引っ張ってくる相手をおもんぱかる。石を投げつけてくる相手に奉仕する。それがほんとうの高貴さだ。気高さだ。たぶん、それを愛と呼ぶのだ。
日本でノブリス・オブリージュが根付かないとすれば、その理由は「下」の人たちが嫉妬深いからではない。日本の文化的な背景として、博愛主義のようなものが根付いていないからだ。もしかしたら昔はあったのかもしれないが、いまではすっかり忘れられているからだ。
「仁に過ぎれば弱くなる、義に過ぎれば固くなる」なんて言葉もある。
でも、弱くていいじゃん。弱いほうがカッコいいよ。
固くていいじゃん。それは必要な固さだよ。
※参考
日本の金持ちにノブレス・オブリージュがないただ1つの理由
http://anond.hatelabo.jp/20110830224910
ノブレス・オブリージュは今日的な意味を持ち得るか
http://news.linkclub.jp/lcnewsletter/2010/07/10summer-news5.html
リーダーの自覚無きリーダーたち
http://www2s.biglobe.ne.jp/~ubukata/20050821.htm
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