昨年のような大当たりの年ではないが、佳作・名作のたくさんある年だった。劇場版では『ストライクウィッチーズ』や『まどか☆マギカ』があり、なによりも『ヱヴァQ』があった。昨年の『まどか』『タイバニ』や劇場版『けいおん!』のような超ド級の話題作はないけれど、安定して面白い作品が供給され続けた年:それが2012年だったと思う。
(※と書いてしまうと来年以降どんどん評価がインフレしていきそう)
(※ボジョレー・ヌーボーのキャッチフレーズを決める人の気持ちがちょっぴり分かった)
個人的にはニコニコ動画のアニメチャンネルを見る機会が増えた。あれ、面白いね。
以下、今年観たアニメをリストアップしていきます。
凡例:【監督/シリーズ構成(脚本)/制作】
1.冬アニメ
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※一見するとオシャレでカッコいいただのエロアニメ。だがそれがいい。
※深夜アニメを見るようになったきっかけは前作の『化物語』だった。
※プラチナ うれしいのに♪(ア、ソーレ!) プラチナ せつなくなって♪(ア、ヨイショ!!)
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※(前年より)
※前半こそのんびりした展開だけど、後半に向けてどんどん盛り上がっていくのが良かった。原作がゲームということで、それを意識した「アニメらしくない演出」も楽しい。
※脚本の柿原先生は『そらのおとしもの』でパンツを飛ばした人だ。お下劣になりすぎない爽やかな下ネタが得意な脚本家さんだと思ってる(※失礼)
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※安心・安定の長井龍雪監督。この監督の作品はキャラの表情が豊かだから好き。セリフだけじゃなくて、きちんと演技してる。
※この作品のせいで王国民になりかけたのは秘密。
※でも、ほんとうの王国民はそんなに甘っちょろいものではなかった。
※ちなみに『のうりん』の著者・白鳥士郎先生はかなりの王国民だといううわさ。
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※安心(?)の水島努監督。女の子がきゃいきゃい騒ぐアニメを作らせたらピカイチだけど、ご本人は血みどろでグロいものを作りたくて作りたくて作りたくてしかたない性分らしい。
※で、両立させたのが『Another』
※「今日は特別に認めます」「Anotherなら死んでた」「いないものの相手はよせ!ヤバいんだよそれ」「兄貴!」など、名言多数。
※つーか、P.A.WORKSの作品が好きすぎてちょっと冷静じゃいられない。
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※冬アニメの大穴。めちゃくちゃ面白かった。主題歌 (※ももクロ)をカラオケで歌えるぐらいにハマった。
※個人的にはみかこしの低めの声が好き。少年声も好き。けど、しばらくは女子役が続くんだろうな。
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※原作マンガからのファンです。
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※伝説
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※TOHOシネマズ二条で観た。
※客席が男子校状態だった。
※しかしスクリーンには結婚式場のCMが流れる。この映画館を使ったことがある人なら、みんな見覚えのあるCMだと思う。
※CMのキャッチコピーは:「運命の人は、隣のその人かもしれません」
※勘弁してくれ。
2.春アニメ
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※音楽:菅野よう子
※脚本は加藤先生と柿原先生が交互に書いていたらしい。が、お話の展開にはぜんぜん不自然さを感じなかった。プロの仕事。
※柿原先生の爽やかな下ネタをあまり見られなかったのは残念。
※知らないはずの昭和の光景に、なぜかノスタルジーを誘われた。
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※(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!
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※なんかほかにも語るべきことがあったような気がs(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!
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※原作マンガを大人買いした。
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※原作マンガとアニメ版でだいぶキャラデザが違う。
※アニメのが判りやすく萌えを狙っており、見事に撃ち抜かれた。
※加戸監督も荒川先生もベテラン中のベテラン。そういえば小学生のころ『BLUE SEED』がクラス (の一部)で大流行していた。
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※生殺しだった前期から3ヶ月、どれだけ待ち焦がれたことか……。
※光を使った表現がきれいで好き。闇から光へ、あるいは光から闇へ。穏やかな陽光なのか、それとも突き刺すような閃光なのか。どのシーンもすごくきれい。
※そしてライダー組が正規の主人公たちを完全に食っていた。
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※「京アニクオリティー」とか言うけど、来るところまで来た感じ。
※劇場版アニメ『涼宮ハルヒの消失』では映像の美麗さにド肝を抜かれた。が、同じくらい美しい映像を『氷菓』ではテレビで放映してしまった。もう他の制作会社では追いつけない境地なのでは……?
※アニメ制作の現場では、アフレコに映像が間に合わず、中途半端なアニメーションを見ながら音声を収録することも珍しくないという。が、『氷菓』ではほぼ完成品の映像が準備されていたらしい(via 公式ラジオ)。
※これほど精緻な映像が、である。
※それと賀東先生はもはや完全に脚本家だね、ラノベ作家ってよりも。
3.夏アニメ
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※普通の子が、普通に青春するお話。
※特別な才能や背景を持った人が主人公じゃなくてもいいんだ!と、ある意味で衝撃的だった。
※歌唱力重視のキャスティング。
※つーか、P.A.WORKSの作品が好きすぎてちょっと冷静じゃいられない。
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※意味わかんないぐらい楽しかった。みんな見ろ。
※岸監督×上江洲脚本のペアは安定して面白い作品を作っている。けど、普段あまりアニメを見ない人にオススメできるものが意外と少なくてやきもきしていた。
※人類衰退は誰にでもオススメ。いやマジでみんな見ろ。
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※安元大事件の遠因。
※「あかり」といえば『ARIA』だった時代も今や昔……。
※こいつら中学生なんだよな、と時々冷静に思い出して凹む。
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※水島監督&横手脚本は『侵略!イカ娘』のペア。「女の子がきゃいきゃいしてるだけ」のお話を作らせたらピカイチ。
※脚本には『けいおん!』『ガルパン』の吉田玲子先生も参加している。「女の子がきゃいきゃいしてるだけ」のお話(以下略)
※「このアニメは女の子の可愛さをお楽しみ頂くため邪魔にならない程度の差し障りのない会話を(イカ略)
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※日常系のふりをしながら、じつは猛毒を含んだお話。敵が攻めてくるわけでも勝負をするわけでもないのに、どきどきハラハラさせられた。
※一話ごとの「感情の振れ幅」が大きいのが魅力。毎回「笑って泣いて」が準備されている。見ている人の感情を上げて落としたり、落として上げたり。
※声優陣の演技力パネェ。
※世間的には炎上事件のほうが有名なのかもなぁー。残念。
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※武将の美少女化は最近の流行ではなく、江戸時代からある伝統的 (?)なジャンルだという。詳しくは『傾城水滸伝』でggrks
※ニコニコ動画では「本能寺ゲージ」という概念が発案されていた。
※どう考えても丹羽長秀がいちばん可愛い。
※竹中半兵衛に悶えているペロリストどもは一度これを読め。
4.秋アニメ
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※「爆ぜろリアル!弾けろシナプス!」というセリフは応用範囲が広い。「闇の炎に抱かれて消えろ」はすばらしいフレーズだ。
※原作にはないアニメオリジナル要素が多いことも話題になった。(京アニは原作を厳格に踏襲することで定評があったため)
※脚本の花田十輝先生はちょっと仕事しすぎだと思う。
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※OPが熱い。
※名セリフのオンパレード。
※とりあえず見ちゃう。
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※水島監督は「女の子がきゃいきゃいしているだけ」のお話を(略)
※吉田先生は「女の子がきゃいきゃい(略)
※砲弾や戦車のハッチが重たそうに描かれており、妙なリアリティがある。監督のこだわりらしい。
※だからこそ、女子高生が戦車でバトルするという非リアルな設定がじわじわくる。
※ダージリンさんの活躍するところをもう少し見たかった。
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※ニコニコ動画で見てる。コメントでの解説がわかりやすくていい。
※わかりたい(`・ω・´)
※わからない(´・ω・`)
※わからずや(´;ω;`)(三段活用)
※こういう「コメントで遊ぶ文化」は賛否が分かれそう。ラーメンにコショウを入れるのは大将に失礼ではないのか?みたいな。
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※秋の伏兵。ただの萌えアニメだと思ったら、味わい深い青春ドラマだったでござる。
※脚本の名前で気づくべきだった。泣かされるよー。ぶわってなるよー。
※岡田先生は人の「痛み」からストーリーを組み立てていくタイプだと思う。お話を作るときは「主人公を危機におとしいれろ」とよく言われる。「危機」にも色々あるけれど、岡田先生の場合は「心の痛み」を第一候補に持ってくるんだと思う。
※脚本には岡田先生のほかに、ベテランの志茂文彦先生、働きすぎな花田十輝先生、モーレツ宇宙海賊“ヨット部”回の伊藤美智子先生など、好きな脚本家が目白押し。
※原作者・鴨志田一先生も脚本に参加している。マンガ原作とかもなさっているし、多才。仕事できる人なんだろうなぁ……。
※じつは「シェアハウスもの」でもある。
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※だから花田先生お仕事しすぎですって。
※ヒロインのアキちゃんが可愛いだけのアニメ……だと思っていた時期が私にもありました。最近の超展開に驚かされっぱなし。わくてか。
※どうしても『Stein's Gate』と比較されてしまう (そしてシュタゲのほうが良かったと言われがちな)本作だけど、原因はストーリー展開の「唐突さ」にあると思う。
※手助けをしてくれるキャラが都合よく島に引っ越してきたり、突然“とんでもないもの”が空から降ってきたり……。お話が進めばきちんと伏線が回収されるのだけど、初見では唐突な展開に思えてしまうイベントが多い。
※物語の因果関係が「これでもかっ!」と固められていたシュタゲに比べると、たしかにちょっとゆるい。
※でもシュタゲ以外のゲーム・アニメに比べれば、充分に煮詰められているほうだと思う。
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※総監督は「踊る大捜査線」シリーズの本広克行さん。押井守の信者だそうだ。
※そもそも「踊る」シリーズは押井守監督の『劇パト2』に触発されて作ったのだとか。
※んで、今回は本家 (?)のI.Gと組んで「踊る」シリーズを作ってます。
※なんつーか、お手本にしたいぐらい脚本がしっかりしてる。安心して不安になれる。
※そりゃ虚淵先生&深見先生だもの、不安になりますよ。もちろんいい意味で!
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※だから原作マンガを大人買いしたっつの。
※トージョ回が好き。過去から逃れられない感じがすごくいいし、「武器が人を狂わせる」という作品のテーマにも深くかかわっていると思うの。
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※鏑木監督は『君に届け』とか作ってる少女マンガ原作に定評のある人らしい。
※高木登先生は『C』のシリーズ構成。ハルカスと縁が深いな…。
※つか、地獄少女とかバッカーノとか夏目友人帳とかデュラララとか参加した作品のリストがすごい。
※脚本のサブには赤尾でこ先生がクレジットされている。この人も多才すぎてのけぞるレベル。
※毎回、キュン死しそうになりながら見てる。登場人物が男女ともに全員かわいい。
※こんな青春を送りたかった。
※そして観終わった後、現実に引き戻されて死ぬ。
※ニコ動で「俺の人生ツマンネw」というコメントが流れていた。
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※初見のときは「クソ映画w」と思って、2度目に観たときは「神映画!」ってなった。
※公開前日にテレビ版&新旧劇場版を復習してきた友人は、初見時から「神映画!」ってなってた。
※要するに、物語からの「置いてけぼり感」が強ければ「クソ」、弱ければ「神」という評価になる映画なんだと思う。
※notの有無で分岐してる説、マヤとアスカは***だよ説、等々。ひさしぶりに考察の楽しさを味わった。
※でも深入りする体力はもうないや。『まどか』や『タイバニ』や最近なら『PSYCHO-PASS』のような「ていねいに組み立てられたお話」に体が慣れちゃって、粗削りなストーリーをあーでもないこーでもないと考え倒すのが面倒くさくなってしまった。真実は庵野さんの気持ち次第だよ!
※これからヱヴァは007シリーズみたいになっていくんじゃないか、と思った。数年おきに新作が公開されて、そのたびに映画館にみんなが押しかけて、そんで観終わった後には口を揃えて言うの:「ああ、今回もクソ映画だった!」って。
※それでもヱヴァが好き。だから観つづけるよ。
◆ ◆ ◆
というわけで、今年もそれなりの本数のアニメを見た。残念ながら途中で視聴をやめてしまったものもあるけれど、それは今回のリストには入れていない。わざわざ「切った」と報告する必要はないよね!
テレビ放送版28本、劇場版2本。2012年には150本くらいのアニメが放送されていたらしいから、まだまだ「オタク」を名乗るにはほど遠い。勘違いしてる人もいるみたいだけど私はオタクじゃありません。ただ、趣味がちょっとだけインドアなだけだ。
さて、今回の記事もだいぶ長くなってしまった。
そろそろ筆を置いて、コミケの準備をしなくては。
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