デマこい!

「デマこいてんじゃねえ!」というブログの移転先です。管理人Rootportのらくがき帳。

2013-01-01から1年間の記事一覧

150年前のラノベ作家・ディケンズ/『二都物語』感想

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 長く愛される物語には、理由がある。現生人類が誕生してから20万年、しかし文明が起こってからは数千年しか経っていない。100年前、200年前など、つい昨日のことにすぎない。こんなわずかな期間でヒトの…

ネットユーザーに送る「十か条」

最近、『逆説の十か条』というものを知った。数年前にネット上で大流行したらしい。が、恥ずかしながら私は知らなかった。ネットは広大だ。とてもいい言葉だと感じたので、このブログでも紹介したい。 ◆逆説の十か条とは? アメリカの行政官僚・講演家である…

だから、みんなブログ書こうぜ。

※この記事は移転先ブログ「デマこい!」に転載済みです。 たとえば金曜日の夜、いつものように残業を終えて帰ろうとしたら、上司に呼び止められたとする。 「おい、○○くん。ちょっと一杯つきあえよ」 もちろん、あなたに断る権利はない。くたびれたスーツの…

「分析眼」が欲しい人へ

「分析眼がある」とは、要するに「違いを認識する力」と「共通点を抜き出す力」のそれぞれを充分に持っていることだ。よく似たものを前にして「では違いはどこにあるのか?」と考える力。ぜんぜん似てないものを前にして「では共通点はどこにあるのか?」と…

読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); こんな記事が話題になっていた: 『アンドロイドは電気羊の夢を見るのか』の意味を解説 http://anond.hatelabo.jp/20130510125852 たしかに、超有名だけど読んでいない作品って意外とたくさんある。 と…

文章を「書ける人」と「書けない人」のちがい

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 文章を書くという仕事は、ゼロを1にする作業だと思われがちだ。 小説や脚本、ゲームシナリオなどの創造的な文章ならばなおさらだ。しかし実際には、文章を書くというのは100を1にする作業だ。文章…

最近読んだ3冊のスゴ本

本屋の「ビジネス」とか「経営」という棚には、自己啓発的な本が多い。そういう本はあまり好きじゃなくて、意図的に避けていた。けれど、食わず嫌いはよくないねという話。めちゃくちゃ有名な本を3冊、最近、集中的に読んだ。たくさんの人に読まれてる本に…

【同期なんて気にするな】新社会人が読むべきでない本ベスト10!!

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 私は「社会人」という言葉が嫌いだ。 というのも、この言葉が指し示しているのは日本人男性の正社員だけであって、学生やフリーター、専業主婦……この世界に生きる多様な人々を「社会」から排除している…

「つまらない大人」になる方法

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 人は誰でも、若いころは「つまらない大人になりたくない」と考える。 くたびれたスーツを身にまとい、うつろな目で通勤電車に揺られ、安月給にため息を落とし、娯楽といえば野球のナイター中継とパチン…

『ラブライブ!』第13話と花田十輝の「一筆書き」能力

本当に面白かった。全13話の構成が完璧すぎて、あとから何度も見直して研究したい。 とくに最終話は、花田先生の登場人物に対する理解力に舌を巻いた。スクールアイドル「μ’s」のメンバーは9人だが、これって、わりと多い。2クールのアニメなら、一人ずつ…

偏差値が重視されるたった一つの理由

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); いい学校を出ても、いい仕事につくとは限りません。 いい学校を出ても、いい仕事につけるとは限りません。 いい学校を出ても、しあわせになれるとは限りません。 まずは、人間の能力はペーパーテストで…

「相手の気持ちを考えなさい」か「自分の意見を言いなさい」か

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 個人的な事情で、ここ数日ヘヴィな交渉をしていた。 日常生活で目にする「交渉」のほとんどは、一方の利得がもう一方の損失になるゼロサム・ゲームだ。というか、そうではない(※Win-Winの関係になる)…

ボードゲーマーの視点から読み解くソーシャルゲーム

Civilizationシリーズを生み出したシド・マイヤーズいわく、「良いゲームは面白い選択の連続である」らしい。この格言に照らして、ソーシャルゲームがなぜ流行るのか――より厳密には「なぜ人々はガチャを回すのか」を考えてみたい。 ハウス プリンミクス 77g×…

「ソーシャルゲームへの批判」はむしろゲームの可能性を狭くしてないか?という懸念

ソーシャルゲームが批判されている。 あんなものはゲームではない。ボタンを連打するだけの作業に数万円を注ぎ込むなんておかしい、理解できない、きっとズルくて悪いことをしてるに違いない――。そして「射幸心をあおる仕組み」が批判の的になる。批判の根底…

クリエイティヴな仕事をするときに知っておきたいこと

クリエイターを使う業界では、危機的な事態が頻発する。〆切を過ぎてもモノがあがってこないのだ。映像、写真、イラスト、テキスト……、どんなモノであれ〆切ぶっちは起こりうる。 想像してほしい。いつでも後工程に取り掛かれるように深夜のオフィスに詰めて…

ネオヒルズ族の「ヤバさ」について

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); やっぱりネオヒルズ族はヤンキー向けに商売してるっぽいね。パーティーのゲストにメンズエッグのモデルを呼んだり、(ネットより)テレビで話題の人を呼んだり……。わかりやすくヤンキー狙いなのが見て取…

自分らしさを語れない人々/これからの「大人論」(1)

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 日本には、大人が少ない。「自分らしさ」や「モテ」を何歳になっても求めつづけ、思春期のメンタリティを捨てらない人ばかりだ。少子高齢化の時代とは裏腹に、精神的には未成熟な人が多い。 では、大人…

専業主婦「パンがなければ男を食べればいいのに」

「専業主婦」という生き方は、経済的・文化的な変遷のなかで登場したものであって、ヒトの本能的・生得的な特性にもとづくものではない。どちらかといえば、人類史上に彗星のように現れて消えていく「一時代を象徴する生活スタイル」だったと考えるべきだろ…

そんな仕事じゃメシは食えない

日本のサラリーマンは問題を忌避する傾向にあるが、本来、問題とは解くためのものだ。私たちが受け取る報酬は、本来なら「問題を解決した対価」であるはずだ。しかし現実には、「問題を起こさないこと」を主な目的とした職業がある。アナログ時代に経済発展…

社畜の異常な愛情/または日本人は如何にしてラクするのを止めて労働を愛するようになったか

マイケル・サンデルによれば、アメリカ人は「失敗に報酬が支払われること」を許しがたい不正義だと感じるらしい。比べて日本人はどうだろう? 「労働せずにカネを得ること」にやたらと厳しい……という印象を私は感じる。右派と左派、保守とリベラルを問わず、…

『たまこまーけっと』第3話と「たまこ型主人公」について

いまさらながら『たまこまーけっと』第3話について。 『たまこまーけっと』の第3話、すごくいいな。こういうお話は大好き。主人公の「たまこ」が他の誰かを成長させて、それを通じて「たまこ」自身も(ちょっぴり)成長する。たまこは、自己実現を最終目標…

どっちかっつーと、私は笑い者になりたい。

ここは舞台の上だ。 巨大な天幕の下の、サーカスの舞台だ。

死ぬまでに身につけたい、たった一つの大切なもの。

大学を卒業したばかりの頃だ。 当時の上司から「学生気分が抜けていない」と叱られた。「この会社でやりたいことを見つけて、そこに熱意を注ぎなさい」と言われた。至極もっともな意見だ。たしかに私は、仕事に対してやる気のない、ふぬけた会社員だった。 …

ガマンするのは仕事じゃないよ。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 先日、某一部上場企業の財務系職種の方々とお仕事をした。 なんというか、べらぼうに優秀な人たちだった。税法や会計基準に精通していて、会社の取引を隅々まで把握している。当然、社内だけで決算書作…

世界を「よく」するためにできる最も重要なこと/2013年の始めに思うこと

ヒトはうつろいやすい生き物だ。 今夜も街は明々としたイルミネーションに彩られ、道行く人の心を和ませるのだろう。震災直後には「節電」が声高に叫ばれ、電気をムダづかいする人間には罵倒と糾弾が寄せられていた。私たちは、のど元をすぎれば熱さを忘れる…