デマこい!

「デマこいてんじゃねえ!」というブログの移転先です。管理人Rootportのらくがき帳。

2013-01-01から1年間の記事一覧

【ネタバレ】[新編]叛逆の物語の感想/魔法少女まどか☆マギカ

マミさん? …マミさん! ふわぁぁあああ待ってたよぉぉおお会いたかったよぉぉおおマミさーん! マミさん、マミさん、マミさん、マミさぁぁああん! マミさんマミさん…あぁ…マミさん…アラサーのマミさんも好きだけど今のマミさんも好きだぁぁああ!結婚して…

お前ら電子書籍リーダーを使ってみろ、色々と捗るぞ。/青空文庫のオススメ10選

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 先日、Kindle paperwhiteを購入した。 あまりの便利さに涙が出るほど感動した。 私はもともと「紙派」で、電子書籍に対して食わず嫌いを起こしていた。しかし分厚いハードカバーの本を気軽に持ち歩ける…

自分の頭で考えさせる教育/ルールを守らない子の育て方

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 教育は変わった、らしい。 かつて、いい会社に入るためにはいい学校を出る必要があり、いい学校に入るためには幼い頃から塾に通わせる必要があった。いい小学校、いい幼稚園、いい胎教……。日本には厳密…

ソーシャルゲーム業界は「アタリショック」のように崩壊するのか?

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 飛ぶ鳥を落とす勢いだったソーシャルゲーム業界だが、最近は不景気なニュースが続いている。かつては作るだけで売れるし、バカでも儲けられる時期があったのだろう。しかし「コピペゲー」と揶揄されるよ…

「仕事」を3つの要素から考える/もしくはフリーランスに必要な資質について

およそ「仕事」と呼ばれる経済活動は、大きく三つの部門に分解できると思う。 すなわち、ビジネス部門、クリエイティブ部門、コーポレート部門だ。この3つの仕事を1人でこなせなければ、フリーランスとして働くのは難しい。人間は、分業すればするほど作業…

イケメンの競演にメロメロ!/映画『ガタカ』感想

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 映画『ガタカ』をついに見た! 恥ずかしながら未見だったのだけど、なんだこの映画ちょー面白い! ふはー!! 腐女子・腐男子の諸君! もしも『ガタカ』を見ていないなら絶対に見るべきだ! イケメンが…

汝はヒーローなりや?/『ガッチャマンクラウズ』の宿題

物語における「ヒーロー」は、時代や世相に応じて変化を続けてきた。『ガッチャマンクラウズ』に描かれたヒーロー像を、今回は2つの軸から考えてみたい。 1つは「ヒーローが戦うのは社会秩序を守るためか、それとも壊すためか」だ。前者であれば敵は犯罪者─…

『新世界より』と物語の基本形

わけあって止まっていたアニメ『新世界より』をようやく見終わった。 出会いと別離と和解。 罪と罰と赦し。 そして、原罪。 物語の基本的な要素を大盛り全部載せにしたみたいなお話だと感じた。 TVアニメ「新世界より」ED主題歌「割れたリンゴ」「雪に咲く花…

pixivが絵師を増やしたのではない。

pixivやニコニコ動画は市井の才能を発掘し、多くの人にクリエイターとしてデビューする機会を与えた。高品質なイラスト・音楽・映像が、今この瞬間も生み出されている。これは技術革新が雇用を生み出した例として、肯定的な文脈で語られることが多い。 しか…

どうして性を売るのはダメなの?

「なぜ性を売ってはいけないのか?」という設問は、「職業選択の自由はどこまで認められるのか?」と言い換えられる。さらに突き詰めれば「個人の自由な選択はどこまで肯定されうるか」が問われている。少なくとも日本には「殺し屋」という職業を選択する自…

ネットでは「誰が言ったか」よりも「何を言ったか」/匿名主義の信条

ブログを始めたとき、匿名で行こうと心に決めた。 経歴も肩書きも秘密のまま、どこまで行けるか試すことにした。理由は2つある。まず、ブログは共感と代弁のメディアだからだ。そして、ネットでは「誰が言ったか」よりも「何を言ったか」が大切だと信じてい…

なぜソーシャルゲームだけが儲かるのか。

「4,360億円だってさ」 「それって、どれぐらいスゴイの?」 「映画が1,800億円ぐらい、まんが雑誌が1,500億円ぐらいだよ」 「待ってください。何の数字ですか?」 「市場規模だよ。ソーシャルゲームの市場規模は4,360億円だそうだ」 渋谷、道玄坂の居酒屋。…

俺のオリンピックがこんなに揉めるわけがない

五輪招致の成功に、世間は祝賀ムードに包まれている。一方、ネットの世界では微妙な空気が漂っている。オリンピックの招致に反対しつづけていた人たちの生の声が ── まあ、決まったことは仕方ないよね。お祭りは悪いことじゃないし……みたいな諦念のつぶやき…

批判や反論は、適切な相手に、適切な内容で。/出産したら辞めるべきか?についてのあれこれ

「怒りに我を忘れる」という言葉がある。目を覆いたくなるような不正義を目にすると、私たちの心には怒りの炎がともる。しかし、怒りに任せて吐き出した正義の咆哮は、的外れになりがちだ。批判や反論は、適切な相手に、適切な内容をぶつけたい。 「出産した…

冷蔵庫に入るのは、どれほど重たい罪なのか。

愚かな若者の炎上事件が続いている。 冷蔵庫に入った若者を、たくさんの人が叩いている。そういう人々は自分を正義だと信じて疑わない。「そこまで目くじらを立てなくても……」と口を挟もうものなら、「お前はあいつを擁護するのか!」と息巻く。「お前もあの…

『ガッチャマン・クラウズ』と現代

だから、彼らにはたとえで語るのである。それは彼らが、見ても見ず、聞いても聞かず、また悟らないからである。――『マタイの福音書』 「アニメ『ガッチャマンクラウズ』は目新しいガジェットを詰め込んだだけの駄作だ」という意見を目にした。SFは未来像を示…

「グローバル化」人為説

現代は、グローバル化の進む時代だ。 カネ・モノ・ヒトが国境を越えて流通し、世界中を瞬時に情報が駆け巡る。私たちは、この状況が自然発生的に生まれたと考えがちだ。情報技術の発展と自由市場の「見えざる手」によって、人類はグローバル化を運命づけられ…

すぐれた物語には、人生を変える力がある。/小説『シャンタラム』紹介

すぐれた物語には、人生を変える力がある。 道に迷ったとき、進むべき方向が分からなくなったとき、物語は私たちにヒントをくれる。だから若いセールスマンは『スラムダンク』に心を揺さぶられ、野心家の大学生はスティーブ・ジョブズの伝記を抱いて眠る。物…

映画脚本とゲームシナリオのちがい

映画脚本とゲームシナリオのいちばんの違いは、ランダム・エンカウントを認めるかどうかだと思う。 ゲームは、映画や小説、マンガとは違う。シナリオ上の違いをあげればキリがないが、しかし、いちばん大きな違いは、ランダムで生じるエピソードに対する許容…

そんなに稼いでどうすんの?/ベンチャーマインドをアップデートする

私たちが生き続けるために「ベンチャーマインド」は欠かせない。 私たち人類の生存環境は、刻一刻と変化を続けている。マクロな視点では、人口動態、気候変動、国際政治の影響を受ける。ミクロな視点では、毎日のように新技術を用いたサービスが公開され、消…

「低学歴」って言うな。

酔っていた。 笑いながら、言った。 「……ほら、私ってバカだから!」 彼はビールのグラスを置いた。 「バカだから?」グラスのなかで、茶色いスタウトの泡が咲く。「バカだから、だって?」 いつものアイリッシュパブで、いつもの仲間と飲んでいた。フィッシ…

「アイディア」を「意見」に変える方法/せめてSQとAPは考えようぜ

会議とは本来、参加者のアイディアを交換・混合・精緻化して、適切な判断を下すために行われるべきものだ。しかし「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」が優先されてしまう場合が少なくない。そうやって下された判断は、適切だとは限らないし、妥当だとは…

自分を論理的だと思っている人へ/論理的思考は魔法の杖ではないって話

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ここ数年、「論理的思考」がバズワードになっている。 論理的思考を磨かなければと誰もが強迫観念にかられ、今では「ロジカルな人」が最高の褒め言葉だ。40年前のサラリーマンが「モーレツ」であること…

「まだ死ねない」という感覚/マンガ『アイアムアヒーロー』感想

「絶対に読め」と言われていた。 「絶対に読んでやる」と思っていた。 ほかの用事に忙殺されて、なかなか手に取れなかった。想像以上の傑作だった。 『アイアムアヒーロー』は現代日本を象徴するようなマンガだと思う。たしかに読む人を選ぶ作品だし、第1巻…

なぜ、いい歳のおっさんがももクロにハマるのか/ヒトの生態と現代の「巫女」

ももクロは従来のアイドルファンだけでなく、幅広い層からの支持を集めることに成功した。いい歳のおっさんがハマってしまう場合も珍しくないという。私の周辺にも、DVDを買い集めてライブに足繁く通うおっさんがいる。職場で一定の地位を築き、守るべき家族…

『翠星のガルガンティア』と古くて新しい「自由」

アニメ『翠星のガルガンティア』のシナリオが面白いのは、「自由主義と家族」と「全体主義と組織」が対立する構造になっていることだ。自由と家族(含む家父長制)は、対立する概念として捉えられることも珍しくない。にもかかわらず、脚本家は自由と家族を…

凡庸であれ、バカであれ。/民主主義の限界と未来のビッグブラザー

いわゆる「衆愚政治」を嘆く人がいる。 かしこさは人それぞれだ。私たちの生きる社会は、ごく少数の「かしこい人」と圧倒的多数のバカで構成されている。かつて民主的な選挙は一部の高額納税者に許された特権的な行為だった。しかし民主主義が一般大衆に門戸…

要するに労働者の賃金を増やせってことだろ?

現在の失業問題は、ただ「仕事がない」のではなく、「就きたい仕事がない」のが問題になっている。大卒者の数は増え続けているが、彼らは待遇の悪い仕事に就こうとしない。結果、低賃金の労働現場では人材不足が叫ばれながら、一方で高学歴な失業者が生まれ…

都議会選挙の結果と「中間共同体」のちから

東京都議会選挙は、自民・公明の圧勝、民主党の第4党転落という結果に終わった。この結果については、まあ、おおむね想像通りだ。最近の日本の選挙では、テレビの応援している側が勝つ。だからテレビや新聞――――マスメディアの報道にざっと目を通しておけば、…

地球人になろう。

都議会選挙を前にして、街のいたるところで演説の声が響く。 「あいつらはあんなにカネをもらっている。許せない!」 「俺たちに票をくれたら、あいつらからカネを奪ってやる!」 ……そんな攻撃的な言葉が飛び交っている。 東京は小国並みの予算を持ち、世界…