デマこい!

「デマこいてんじゃねえ!」というブログの移転先です。管理人Rootportのらくがき帳。

冗語

「そんなん言うなら辞めます」と言えない社会

ブラック企業にせよ、異常な就活戦線にせよ、あらゆる労働問題のキモは「そんなん言うなら辞めます」と労働者が言えないことだ。マクロでの処方箋は、人手不足を引き起こすほど景気を加熱させること。ミクロでの処方箋は、企業に頼らなくても生きていけるよ…

なぜ消費税の増税は必要なのか?

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 増税には、景気を冷ます効果がある。 だから、たいていの経済学の教科書には、バブルに陥る危険があるときに増税をしなさいと書いてある。現在の日本経済は、ようやく景気回復のきざしが見えてきた。こ…

ブログは世界を救えるか?

ブログは世界を救えるだろうか? ネット上に文章を公開して、意見を表明することで、世の中をよりよくできるのだろうか? 一言でいえば、ブログとはジャーナリズムが「恊働・共創」型になったものだ。 従来のマスメディアが上意下達の情報伝達で世論形成を担…

いいコンテンツは必ずバズる。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 数人のえらい人が「いい」と批評したコンテンツよりも、数万人のふつうの人が「いい」と評価したコンテンツのほうが、普遍的な「よさ」を持っている可能性は高い。インターネットの美点は、いいコンテン…

物語の作り方/感動させる技術

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 誰もが「物語」を求めている。 スティーブ・ジョブズの魅力的なプレゼンには、「三幕構成」という作劇法が応用されていたという。iPhoneが一台あれば映画を作れる時代だ。今ほど「物語」が求められてい…

ブログは何文字で書けばいいのか?

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ブログの記事は、どれぐらいの長さが適切だろう。 短すぎれば内容が薄くなるし、長すぎれば読者は読むのをやめてしまう。たくさんの人に読んでもらえるのは、何文字ぐらいだろう。 結論から言えば、ブロ…

日本共産党の資金源と、彼らを潰す方法。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 知人の公認会計士に「絶対に面白いぞ」と言われた。 だから、日本共産党の政治資金収支報告書を読んでみた。 日本共産党が企業献金も政党助成金も受け取っていないのは知っていた。「しんぶん赤旗」が重…

そろそろやめませんか?「右翼/左翼」「保守/リベラル」って分類は。

政治用語が混乱しています。 「おれは保守だ」と言う人がいれば、「あんなのは本物の保守ではない」と言う人がいます。「日本のリベラルは終わった」と言う人がいれば、「あんなのは本物のリベラルではない」と言う人がいます。 保守、リベラル、右翼、左翼─…

「ググレカス」が世界を変える/ネットのコンテンツは「紙と放送の時代」と何が違うか。

インターネットは、活版印刷に匹敵する技術革新だ。 しかし、ネットがどのように世界を変えていくのか、具体的に想像できない人も多いようだ。通信コストをゼロにして産業構造を変えるだけがネットの力ではない。インターネットは一般大衆の知性を底上げして…

ベトナム人から見た日本/ベトナム訪問記(3)

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 出会いは最悪だった。 ホーチミンの空港は、テト(旧正月)に地元へ帰る人で混雑していた。列は誘導されず、搭乗手続きは遅々として進まない。いつ飛行機に乗れるか分からない不安に誰もが顔を曇らせて…

日本の若者は海外移住すべきか?/ベトナム訪問記(2)

炎上して手がつけられなくなったプロジェクトに送り込まれた。転職を考えたけれど、3年間ずっと入りたかった会社にはお祈りされた。だから会社をやめて、世界を旅することにした。 こうして水嶋健(みずしま たける)さんは日本を飛び出した。現在は「ネルソ…

20万円よりも400円が嬉しかった/ベトナム訪問記(1)

おびただしいオートバイが信号のない大通りを埋め尽くす。夜になっても気温は下がらず、半袖一枚で出歩くことができた。 ベトナム、ホーチミン・シティ。午後7時。 約束の場所は、観光客にも人気のレストランだった。店の外壁や、店内に活けられた花など、い…

なぜ処女は少ないのか?/何度も言わせんな、モテたい男は体育会系に行け!

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 処女のほうが童貞よりも少ない。 現在日本の20代では女性の21%が処女だという。一方、童貞はその倍の42%に達するらしい。人類が一夫一妻制の動物であることを考えれば意外な事実だ。なぜ、このような…

大学入試はいつまでペーパーテストを続けるのか

「ペーパーテストって、もう時代遅れじゃない?」 「そうかな? 歴史ある選考システムだと思うよ。昔の中国には科挙制度とかあったわけでしょ」 「その科挙では詩文の教養が偏重された結果、経済や土木に弱い官僚ばかりが登用されるようになったと言われてい…

手塚治虫になる方法/コンテンツの質と量について(2)

製作物の「質」と「量」はトレード・オフの関係になりがちだ。これはモノ作りに関わる人間なら、誰もが経験的に知っている法則だろう。 ところが世の中には、質と量を両立したクリエイターがいる。たとえば小説家の西尾維新は速筆ぶりで知られている。さらに…

テレビが面白くなくなった理由/コンテンツの質と量について

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 「俺の部屋にはテレビがないんだ」 20代後半の友人は言った。いつも通り、私たちは河原町三条で夕食を取っていた。 「だって、テレビって面白くないでしょ? 社会人になって以来、もう何年もテレビの無…

ラクしてブログのアクセス数を増やすたった1つの方法

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 10,000PVに届かない記事には価値がない。 ここでいう価値とは「影響力」のことだ。ブログは基本的に「個人の日記」でかまわない。が、もしも記事に影響力を持たせたいのなら、最低でも10,000PVは必要だ…

違法行為を見つけたときに考えるべきこと。

年末年始の話だ。 コミケで販売された同人誌が翌日には違法アップロードされ、コミケ会場での販売部数よりも多くダウンロードされてしまったという。この事態にショックを受けた作者が断筆を宣言し、話題になった。 誰かの創作意欲を潰すなんて違法アップロ…

なぜ承認欲求と自己愛が問題になるのか?

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); WEB上では「承認欲求」が罵倒語として機能するらしい。 その背景には、インターネットの双方向性があると思う。「創作」や「歌い手」に対してヘタクソと罵倒したら、じゃあもっと上手いものを見せてみろ…

2014年、おおらかさと思慮深さの年に。

2013年は私たちの「狂気」が目立った年だった。 2chの個人情報流出事件に大騒ぎし、冷蔵庫に入る若者たちを狂ったように叩き、ヘイトスピーチはついに警察に目を付けられるレベルまで激化し、そしてビットコイン・バブルに一喜一憂させられた。 いずれのでき…

2013年に観たアニメ個人的まとめ

個人的には、アニメの技術の向上を実感した一年だった。 私はアニメを見るようになってから日が浅いが、それでも数年前に比べて映像が格段に美麗になっていると感じる。見るに耐えないほどの作画崩壊は滅多に起きなくなり、一昔前の劇場アニメと同じくらい緻…

最後までブログの記事を読んでもらう方法

結論から言えば、よく読まれるブログの記事は以下のような構成で書かれている。 この画像だけではなんのこっちゃ分からないので、順番に説明していこう。 ◆ 考えを言葉にしないのは、何も考えていないのと同じだ。誰からも読まれない言葉は、この世に存在し…

ネットの記事をクリックさせる魔法の言葉/いいタイトルをつけるには?

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ブログにせよ、ニュースサイトにせよ、記事のアクセス数を伸ばすには何が大切だろう? 内容の斬新さだろうか、それとも公式Twitterのフォロワー数だろうか。もちろんそれらも大切だが、何より大きな影響…

なぜ、物語は作られるのか。/母性をめぐる「3つの波」

それから、弟子たちがイエスに近寄ってきて言った。 「なぜ彼らに『たとえ』でお話しになるのですか」 そこでイエスは答えて言われた。 「あなたがたには天国の奥義を知ることが許されているが、彼らには許されていない。 おおよそ持っている人は与えられて…

日本の酒から、世界の文化を想う。

日本は島国で、独特の文化を発展させてきたと言われる。ともすれば世界とは切り離された歴史を歩んできたと考えられがちだ。しかし、日本には日本酒があり、焼酎がある。これら「和酒」の存在は、日本が孤立しておらず、むしろ世界と盛んに文化交流をしてき…

お金で買っていいモノ、買ってはいけないモノ/『のんのんびより』第10話の感想

アメリカの小学校の話だ。 読書の習慣をつけさせる実験として、8歳の子供に本を1冊読むごとに2ドルを与えたという。 みなさんはこの実験をどう感じるだろう? 「読書の習慣が身につくなら、きっかけがカネでもいい」と考えるだろうか。それとも「読書は本来…

『凪のあすから』に描かれる21世紀の課題

アニメ『凪のあすから』がとても面白い。昭和のまま時間が止まったような港町が舞台のファンタジー。「海底の町」の子供たちが「地上の町」の学校に転校するところから始まる物語だ。P.A.worksとスタジオ・イースターの生み出す圧倒的な映像美は、言葉で説明…

「現代」を知るためにこれだけは読んどけっていうWikipediaの記事

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 日本で最初の神前結婚式は、明治33年(1900年)に東京大神宮で行われた。神道は日本古来の伝統的なものだと考えられがちだが、組織宗教として体系化されたのは明治以降だ。現代の私たちにとって当たり前…

日本人が苦手な議論。あるいは、いかにして民主主義は死に至るか。

日本人は議論が苦手だと言われている。が、これは「自分の意見をはっきり言わない」ぐらいに理解されている場合が多いようだ。議論の種類や方法について語られることは滅多になく、無遠慮な恫喝で他人を黙らせるのが「議論の上手い人」と見なされてしまう。 …

運動が社会を変えず権力に流されてしまう本当の理由

日本では、社会運動によって政治を変えづらいという。 原因は、おそらく日本的な排他性にあるだろう。いわゆる「ウチ・ソト」の感覚だ。 個々の政策への賛成・反対の立場が同じでも、他の部分に違いがある集団とは一緒に行動できない。倫理観や道徳観に違い…