今日は友人宅でホームパーティーをしてきた。アメリカ系日本人の30代二児の父だ。(最近、年上の友人ばかりが増えている気がする)お庭でバーベキューをしたのだけど、スタンド使いが引かれあうがごとく外国人は集まるもので、今日も国際色豊かなパーティーとなった。生まれも育ちもテキサスのパレスチナ系アメリカ人、10歳から米国に移住したベトナム系アメリカ人、かつて銀行をしていたまだ30代のスイス人、留学中のドイツ人etc... わりとしょっちゅう顔を合わせているメンツなのだけど、日本語力はまちまちだ。自然と会話は英語が中心になる。
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 8~17巻(第3部)セット (集英社文庫―コミック版)
- 作者: 荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
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日本語の何がそんなに難しいのだろう。やっぱり漢字だろうか。しかし訊いてみると、じつはそうでもないらしい。漢字や語順ももちろん難しいのだけど、そもそも単語の意味が微妙にずれていてややこしいのだとか。
たとえば「しまる」という言葉。「窓が閉まる」「お店が閉まる」で同じ言葉でも微妙にニュアンスが違うし、さらに「絞まる」「締まる」といった同音異義語が待ち構えている。こういう意味の広い言葉が本当に難しいのだという。
逆に言えば、こういう「たくさんの意味を持つ言葉」をマスターできれば、ぐっと日本語が上達する。で、これは何も日本語に限ったことじゃないと思うの。
ある調査ではニューヨーカーは1000単語ぐらいしか日常会話に使っていないという結果が出た、らしい。(※これはベトナム系アメリカ人の談。時間が無くてまだソース探していないです。ソースをお持ちの方いらっしゃいますか!?)この話が本当なら、そんなに肩肘を張らなくても、英会話は成立してしまう。ていうか実際、今日のホームパーティーでも大して難しい単語は使わなかったしなぁ。。。
たとえばatmosphereって言葉を知らなくてもairを知っていれば会話は成り立つし、weatherという単語がとっさに出てこなくても、sunny and rainyとか適当に言っておけば相手は察してくれる。My wife is pregnant.が言えなくても、My wife has a baby in her body.と言って通じない相手はいない。ビジネス用でないなら、どんな不自然な用法だろうととりあえず伝わればオッケーじゃんか! 実際、日本人の基礎的な英語力(語彙や文法に対する理解)はかなり高い。ただ、それを活かせていないのだ。あなたの身近にもいませんか? TOEICスコア800くらいあるのに全然しゃべれない人が。
英会話にいちばん必要なのは度胸で、それは場数を踏まないと身につかない。「難しい単語や言い回しなんてしなくていいや」という開き直りがあれば、外国人と会話するのは一気に楽しくなる。語彙は豊かであるにこしたことはない。けれど、簡単な単語の組み合わせで意思疎通できる機転のほうがもっとずっと大切だ。
そのためにも「意味の広い英単語」を理解しておくと、本当に役に立つ。逆にいえば必要最低限の単語をきちんと理解していれば、TOEICスコアがいまいちでも、とりあえず会話できちゃうはず。
というわけで友人たちとわいわい喋りながら、これだけは押さえておきたい「意味の広い単語のリスト」を作ってみた。
※なお、I, you, we, he, she, theyなどの代名詞、be動詞や助動詞などはすでに理解している前提です。そのためリストから除いています。
◆ ◆ ◆
1.have
教科書的には「持つ」と教わるのだけど、日本語のそれとはニュアンスのまったく異なる語。第二のbe動詞と呼びたくなるぐらい意味が広い。「めしを食う」のも I have lunch.だもんなぁ。ちなみにレストランで注文する時は I have a steak. のように言うけれど、日本語では「俺はステーキで」の一言だ。これが英語話者には I am a steak.と言っているみたいに聞こえて面白いのだとか。have to 〜で強制の意味あいを持たせられるのもポイント。
2.go
教科書的には「stayやvisitと使い分けなさい」と言われるけど、とりあえず会話することを優先するなら、そんなの気にしなくていいです。going to(=gonna)で未来形を作れるのも忘れちゃいけない。
3.take
ただ「手に取る」という意味だけでなく、電車に乗ったり席に座ったり、八面六臂の活躍をする万能の動詞。かなり英語のできる人でも、takeの意味を完全に網羅している人って少ないんじゃないかな。
4.put
「置く」「載せる」だけじゃなくて、服を着たり「何かの状況下」にさせたり、やっぱり意味の広すぎる単語。状況によってはtakeよりも便利かも?
5.get
日本語で「手に入れる」というとポジティブなイメージがつきまとう。が、英語のgetは疲れた時にも使われる。このイメージの違いには要注意。あと、ほかにも意味はたくさんあるです。getting to〜で「〜しつつある」という意味になる。
ここまでは動詞。残りはぜんぶ前置詞です。「他の言葉がめちゃくちゃでも前置詞が適切なら何を言いたいのかかなり正確に分かる」というアメリカンズの意見を真に受けて取り入れてみました。
6.in
なにか大きな箱の“なか”にふわふわ浮かんでいるイメージ。イラストで図解している辞書も少なくなさそう。
7.on
教科書には「〜のうえ」と訳されているけれど、実際には「〜の表面」という意味。壁や天井にポスターを貼るときもonを使う。
8.at
ピンポイントで場所を指定しているイメージ。地図のうえに虫ピンを刺して「この場所です」というイメージ
9.to
なにかの行き先を指し示しているのだけど、人差し指で指さしているような感じ。forよりも指し示す範囲が狭い。
10.for
なにかの行き先を指し示しているのだけど、こちらは手のひら全体を使ってさしているイメージ。toより範囲が広い。
無理して10個にまとめようとしたから、追加すべき単語がいっぱいあるのはご愛敬。解説もいい加減だし。
たぶんこういう「便利な単語のリスト」って、中学生のうちに習っているはずなんだよね。もしかしたら最近は小学生のうちに勉強しちゃうのかも。だけどあとから膨大な量の知識を詰め込んで、ろくすっぽ実践的な会話の練習をしないから、こういう簡単な言葉の用法をつい忘れてしまうんだ。
ここにあげた単語はどれも本当にいろいろな意味があるので、ぜひとも辞書を熟読しておきたい。きっとあなたの知らない用法の例文も載っているはず。最近の電子辞書ってブックマーク機能とかあるんだよね? そういうのをフルに利用して、知識を血肉にしたい。あとは映画やドラマを見るときも漫然と字幕を読んでしまうのではなく、耳をそばだててどういう時にこれらの単語を使っているのかチェックしたい。
で、やっぱり何よりも実際に喋ってみるのが大事だ。教科書を1時間読むよりもネイティブと15分会話するほうが勉強になるような気がする。(※使用感には個人差があります)勇気を振り絞って、外国人のいる場所に飛び込んでみるのが大事だと思うよ。
以上、ビジネスの現場では一切英語を使わない(というかビジネスをしているかどうかも怪しい)Rootportによる、ちゃらんぽらん英語講座でした!
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