だから、彼らにはたとえで語るのである。それは彼らが、見ても見ず、聞いても聞かず、また悟らないからである。
――『マタイの福音書』
「アニメ『ガッチャマンクラウズ』は目新しいガジェットを詰め込んだだけの駄作だ」という意見を目にした。SFは未来像を示すものだから、「現代」のガジェットを山盛りにするだけではSFではない。むしろSFとしては駄作の部類に入る……という意見だ。
娯楽作品を観て何を感じるかは自由なので、まあ、そう思うならそれでいい。
でも、できればその作品の「面白さ」を探さないと損だ。『ガッチャマンクラウズ』がこれだけ注目されて、たくさんの人をワクワクさせているのは、きっと何か秘密があるはずだ。そう考えたほうが楽しいではないか。