デマこい!

「デマこいてんじゃねえ!」というブログの移転先です。管理人Rootportのらくがき帳。

冗語

2015年に観たアニメ個人的まとめ

ヒトの脳は時間を正しく認識できない。 印象深いできごとはつい最近起きたように感じるし、新しい情報にたくさん触れると時間の流れを遅く感じる。初めて歩く道は実際よりも遠く感じ、子供のころは1日が長い。時間の認識がこれほどいいかげんなのだから、気…

ごちうさにシャロは必要か?/ストーリーテリングとキャラクターシステム

// ハリウッドの脚本家たちが発展させた「三幕構成」は、実用に耐えうるほぼ唯一の物語創作論だ。しかし、シド・フィールドの教科書を読了して最初に感じることは「So what?(だから何?)」だろう。三幕構成はエピソードやシーンの並べ方を決めるためのもので…

ソシャゲにガチャがある理由/売れるゲームの条件

// ガチャは悪魔の発明だ。 そう考える人がいるらしい。ガチャは一種のチートツールで、ゲームを面白味のないものに変えてしまう。ガチャの氾濫する今のゲーム業界はあまりにも不健全だ──。ソシャゲの黎明期にはよく耳にした意見だ。 最近では優れたゲームが…

『オーバーロード』と『レイアース』とRPG

洗濯が終わるまでヒマなので、『オーバーロード』と『魔法騎士レイアース』とJRPGの話をしよう。 ■脳筋ヒロイン 最近、基礎教養だと思ってアニメ『魔法騎士レイアース』を見ている。第7話まで消化したけど、さすがに面白い。これをリアルタイムに見ていたら…

なぜ科学技術が進歩したのに働かないといけないのか?

誰だって子供のころは明るい未来を想像するものだ。 あらゆる社会問題は 科学技術によって解決し、ロボットたちに仕事をさせて、人間は労働から解放される。そんなテクノトピアを思い描いたはずだ。 けれど、現実はどうだ? 満員電車に揺られて、ストレスフ…

東京ゲームショウはインディーゲームで遊べ!

東京ゲームショウ2015に行ってきた。 子供のころに比べて、ゲームは「遠い世界」になってしまったような気がする。 かつては、おもちゃ屋の片隅に試遊機が置かれて、近所の小学生が列をなして遊んでいた。ゲームショウではすぐ隣に開発者が紛れ込んでいて、…

パクるときは3つのルールを守れ

アリストテレスによれば、芸術創作活動の根本は「模倣」だという[1]。 創作物語は現実のできごとの模倣であり、絵画の基礎は現実の模写だ。それだけではない。数え切れないほどの先行作品の美点を受け継いで、最新の作品は創造される。プロに限らず、少しで…

いま失敗すれば、日本終了。

// 何の数字か、お分かりだろうか。 2050年における現役世代と老後世代の人口比だ。現在の日本では現役世代2.4人で老人1人を養っている。しかし、2050年にはこれが半分になり、現役1.2人で老人1人を支えることになる[1]。私たちの子供世代は高額の社会保険料…

売れるゲーム、売れないゲーム。

// 評論家と芸術家の違いは「何に注目するか」だと思います。 評論家は、評価対象の「共通点」に注目します。一方、芸術家は創作物の「差異」に注目します。映画評論家の作る映画が面白くないのは、共通点だけを真似して肉付けを変えても、傑作の劣化コピー…

サルでも分かる商売のしくみと経営者の役割

// たとえば、だ。 「100万円のボーナスを出すから大学を辞めて入社してくれ」という会社があるとする。その会社の経営者は、離職率80%という数字を恥ずかしげもなく公表していたとする。 いわく、「大学で勉強したことなど役に立たない」「学費がもったい…

2015年の始めに思うこと/老人に悲観論者が多いわけ

// 毎年、正月が来るたびに悲観論を目にする。 今年も例外ではない。2015年にいいことは1つも起こらず、悪いことばかりが起こる。ここ数年、世界はどんどん悪くなっていて、日本の未来は真っ暗だ──。とくに年配の人ほど、そういう考え方になりがちのようだ。…

2014年に観たアニメ個人的まとめ

アニメと現実世界の壁が崩れようとしている。 私の妄想の話ではない。聖地巡礼が当たり前になり、政府が「クールジャパン」を掲げる時代だ。アニメは市民権を得つつある。 技術革新によりプレスコ作品をかんたんに制作できるようになり、さらに『みならいデ…

そうだ、SFってこういうものだった。/『インターステラー』感想

// 忘れかけていた「あの気持ち」を思い出させてくれる映画だった。 『インターステラー』はあまり難しく考えずに、童心に帰って観ることができる映画だ。クリストファー・ノーラン監督の作品にしては珍しい。エンディング・クレジットが終わり、劇場が明る…

あなたの同僚が仕事をしない理由

// 少し前になるが、こんなブログ記事がバズっていた。 「仕事で新人や部下・後輩を見ていると、どうにも仕事に対する責任感や、社会人の意識が薄い人がいる。これは新人だけに限らず、30代~50代のベテラン社会人にも潜んでいる。 そんな中でも、昔から気に…

結婚できないヒトの遺伝子と少子化の原因

// ビールを片手に、彼女は言った。 「どうしてあたしが子供を産まなくちゃいけないの」 苦みの強い、英国産のエールだ。フィッシュ&チップスをつまみながら彼女は続ける。 「結婚や子育ては、余裕のある人がすればいい。あたしは働いて、税金を納めて、子…

貧乏人に教育は必要か?

// 貧乏人はネズミのように子供を作り、低教育・低賃金な労働力の供給源となればいい──。 世の中には、そう考える人がいるようだ。 しかし、この発想にもとづいた政策がうまく機能するとは思えない。賛同する親がいないからだ。世の親たちの大半は「教育の力…

『中二病でも恋がしたい』とは何だったのか

『中二病でも恋がしたい』はハーレムラノベものではない。 たとえば今期のアニメなら『六畳間の侵略者!?』等と比較すれば明らかだ。ヒロイン全員が主人公に対してラブ光線を出すのではなく、あくまでも主人公カップルとそれを見守る友人たちという構図にな…

「放射脳」を笑ってどーすんの?

// 現代日本において「冷静であること」は至上の価値と見なされ、成熟した人間の最低条件だとされがちだ。パニックに陥ることは忌むべき幼稚な行為だと断罪される。とくに3.11の震災以降は、その傾向が強くなったと感じる。短絡的な恐怖に取り憑かれるあまり…

スタートアップの最前線をアジアで体感する/フィリピン訪問記(1)

「問題発生だ」 7月23日、夜。三人は深刻な表情をつき合わせていた。彼らはフィリピン・マニラのビジネススクールAsian Institute of Management(AIM)のMBA生だ。Geeks on the Planeというイベントを翌日に控えていた。「いったいどうしたの?」「予定では…

夏だ!ホラーだ!スティーヴン・キングを読もう!

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 夏といえば怖い話だ。そして、怖い話といえばスティーヴン・キングである。 1974年に『キャリー』でベストセラー作家の仲間入りを果たしたキングは、今なおヒットメーカーの座を守り続けている。日本の…

オタクは「右翼」が好きなの?/『シドニア』と『ガルガンティア』の比較

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ニコニコ動画でアニメ『シドニアの騎士』を見ていて、のけぞってしまった。「サヨクなのにシドニアを見てる人がいるの?」というコメントが流れてきたのだ。 たしかに『シドニアの騎士』はオープニング…

ゲームにシナリオは必要か?

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ゲームの「シナリオ不要論」があるらしい。 『パズドラ』にせよ『モンスト』にせよ、シナリオらしいシナリオは無い。にもかかわらず爆発的なヒットを飛ばしている。だからユーザーはゲームにシナリオを…

All You Need Is Killでハリウッドにありがとう

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 『All You Need Is Kill』を見てきた。日本のライトノベルが原作の映画だ。ハリウッドにありがとうしないといけない作品だと思った。 原作を最大限にリスペクトしながら、間口の広い娯楽大作に仕上げて…

おすすめカリフォルニアワインをワイナリーで飲む/米国訪問記(4)

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 世界でいちばん美味しいワインができる地域はどこだろう? 味の好みは人それぞれだが、いちばん「ハズレ」が少ないのはカリフォルニアだ。アメリカのワイン生産量はイタリア、フランス、スペインに次い…

アメリカを食べ尽くせ!/米国訪問記(3)/サンフランシスコ、ニューヨーク、おすすめレストラン&カフェ

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 何を食べても、普通に美味しかった。 今回訪ねたサンフランシスコとニューヨークはどちらも国際都市で、世界中のウマいものが集まっている。それに加えて、現在の日本人は味覚の西洋化が進んでいる。数…

ニューヨーク、21世紀が始まった場所。/米国訪問記(2)

エンパイアステートビルもロックフェラーセンターも後回しにして、私は911メモリアル・パークを訪ねた。なぜなら、そこが「21世紀の始まった場所」だと思うからだ。 20世紀は1904年2月8日の旅順港で始まった。日露戦争は世界初の国家間の近代戦争であり、「…

『ラブライブ!』から日本の多様性を考える

あなたの喋っている日本語は、正しい日本語だろうか? 結論から言えば、日本語はじつに多様性に満ちた言語であり、唯一無二の「正しい用法」など存在しない。アニメ『ラブライブ!』をニコニコ動画で視聴すると、その一端を垣間みることができる。オープニン…

最高の親日国アメリカ/米国訪問記(1)

もろもろの事情によりアメリカに行ってきた。サンフランシスコとニューヨークだ。 アメリカは超いい国だった。というか、日本人に対して親しみを持っている人が多いのではないかと感じた。俺が出会ったアメリカの人々は、こちらが「I'm from Japan」と言った…

可愛いは、正義。/「美少女日常系」の作り方

放映中のアニメ『ご注文はうさぎですか?』がすごい。 何がすごいかといえば研究されつくされてる感だ。いわゆる「日常系」に欠かせない要素を分析・研究して、絶対にウケるコンテンツとして練り上げられている。秋葉原の中央通りには『ごちうさ』の巨大な広…

なぜ『チェインクロニクル』は面白いのか?

スマホアプリのゲームなんて、ポチポチ系のソシャゲに毛が生えた程度のものだと思っていた。だから『チェインクロニクル』を遊んだ感想を一言でいえば「びっくりした」になる。こんなにしっかり作り込まれたゲームを、スマホのアプリで、しかも無料で遊べる…