画像生成AIで使える「画風」を示す英単語を検証しました。
今回のベースとしたモデルデータはAnimagine V3.1です。SDXLのアニメ系モデルデータのなかでは完成度が高く、生成AIのコミュニティではデファクトスタンダードとなっているものの1つです。
▼比較用・画風指定なし
Negative prompt: Worst Quality, Low Quality, lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, username, blurry, multiple legs, multiple hands, incorrect limb and crotch,less than surrealism, fused fusion, long body, mutated breasts, bad perspective, text, logo,
Steps: 20, Sampler: DPM++ 2M Karras, CFG scale: 8, Seed: 3019244323, Size: 840x1256, Model: XL_animagine-xl-3.1, VAE: sdxl_vae.safetensors, Clip skip: 2
この画像と同一プロンプト、同一シード値の画像に、画風を指定する単語を追加して生成してみます。
具体的にはこの先の生成結果を見てもらいたいのですが、プロンプトをとくに指定していない背景画像には「画風」の指示が強く出るのに対して、メインのキャラクターの画風はあまり変わりません。たとえば「abstract（抽象画）」という指定をした場合、背景は絵の具をぶちまけたような抽象画になりますが、真ん中に立っている女の子は「アニメっぽい塗り」のままです。
なぜそうなるのかを考察すると、おそらく「long hair」「school uniform」などのキャラクターの特徴を指定するプロンプトが、ただ外見の特徴だけでなく「アニメっぽい塗り」にも紐づいているからです。だから「Gogh（ゴッホ）」と指定しても、背景こそゴッホ風になるものの、AIは「学校制服はアニメっぽい塗りで着色するべきだ」と学習しているので、「school uniform」で描かれる部分はアニメっぽい塗りになってしまうのでしょう。
その一方で、キャラクターそのものも指定された通りの画風になるものが存在します。たとえば「realistic」「pixel art」「ukiyo-e」などが分かりやすい例でしょう。Midjourneyが登場した頃から言われていることではありますが、プロンプトの中には「強い呪文」と「弱い呪文」が存在するという点はSDXLになっても変わっていないようです。
新しいモデルデータを試すときは、まずはここで並べたような「画風を指定するプロンプト」に対してどのように反応するのか、一通り試してみるといいでしょう。（※Web UIの場合、「Prompts from file or textbox」というスクリプトを用いると簡単に一括でテストができます）
- 1.「abstract（抽象画）」
- 2.「art deco（アールデコ）」
- 3.「art nouveau（アール・ヌーヴォー）」
- 4.「diorama（ジオラマ）」
- 5.「impressionism（印象派）」
- 6.「isometric（等角投影）」
- 7.「ligne claire（リーニュ・クレール）」
- 8.「line art（線画）」
- 9.「minimalism（ミニマリズム）」
- 10.「mosaic art（モザイク・アート）」
- 11.「nihonga（日本画）」
- 12.「pastel colors（パステルカラー）」
- 13.「photorealistic（フォトリアリスティック）」
- 14.「pixel art（ピクセルアート）」
- 15.「realistic（写実的）」
- 16.「sketch（スケッチ）」
- 17.「sumi-e（墨絵）」
- 18.「surreal（シュルレアリスム）」
- 19.「ukiyo-e（浮世絵）」
- 20.「watercolor（水彩画）」
- 21.「oil painting（油絵）」
- 22.「classic art（名画）」
- 23.「Renaissance」
- 24.「Baroque」
- 25.「Rococo」
- 26.「neoclassicism」
- 27.「Romanticism」
- 28.「Rembrandt」
- 29.「Francisco Goya」
- 30.「Vincent van Gogh」
- 31.「Picasso Cubisme」
- 32.「Fauvism」
- 33.「colored_pencil_(medium)」
- 34.「acrylic_paint_(medium)」
- 35.「gouache_(medium)」
- 36.「copics」
1.「abstract（抽象画）」
背景が抽象画風に。キャラクターの塗りそのものはあまり変わりません。
2.「art deco（アールデコ）」
3.「art nouveau（アール・ヌーヴォー）」
4.「diorama（ジオラマ）」
5.「impressionism（印象派）」
6.「isometric（等角投影）」
7.「ligne claire（リーニュ・クレール）」
8.「line art（線画）」
9.「minimalism（ミニマリズム）」
10.「mosaic art（モザイク・アート）」
11.「nihonga（日本画）」
12.「pastel colors（パステルカラー）」
13.「photorealistic（フォトリアリスティック）」
14.「pixel art（ピクセルアート）」
15.「realistic（写実的）」
16.「sketch（スケッチ）」
17.「sumi-e（墨絵）」
18.「surreal（シュルレアリスム）」
19.「ukiyo-e（浮世絵）」
20.「watercolor（水彩画）」
21.「oil painting（油絵）」
22.「classic art（名画）」
23.「Renaissance」
24.「Baroque」
25.「Rococo」
26.「neoclassicism」
27.「Romanticism」
28.「Rembrandt」
29.「Francisco Goya」
30.「Vincent van Gogh」
31.「Picasso Cubisme」
32.「Fauvism」
33.「colored_pencil_(medium)」
34.「acrylic_paint_(medium)」
35.「gouache_(medium)」
36.「copics」
