デマこい!

「デマこいてんじゃねえ!」というブログの移転先です。管理人Rootportのらくがき帳。

行きたくもない飲み会に行きますか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on Tumblr



行きたくもない飲み会に行く人がいると知って驚いた。サラリーマンではない、大学生の話だ。誘いを断ったら印象が悪くなるのではないか、次回から誘ってもらえなくなるのではないか……。そんな不安にかられて、気分が乗らないときでも飲み会に参加してしまう:そういう人が少なくないのだという。
私はそんな杞憂を抱いたことがない。ただの一度も、ない。
だから、誘いを断れないという話を聞いてびっくり仰天した。仕事じゃあるまいし、学生の飲み会なんてもっと気楽なものではないか。
とはいえ、ちょっとだけ納得したのも事実だ。こうやって学生のうちから微妙な人間関係の調整に揉まれているうちに、世間にはびこる社畜根性が醸成されていくのだろう。たまたま学生時代の私の周囲にはそういう人がいなかっただけで、世の中的には“誘いを断る”のはとんでもない無礼だと見なされるのかも。でなければ、おじさまたちは「最近の新人社員が飲ミニケーションを取らないのはなぜか」という疑問に頭を悩ませないし、おじさま向けの雑誌がそんな特集記事を載せることもないはずだ。イスラム圏で豚の血を口にしてはいけないように、あるいはアイスランドの温泉では水着を着なければいけないように、日本では飲み会を断ってはいけないのだ。
そんな大人たちを見ながら、子供たちは育つ。だから飲み会を断れなくなる。いまの大人を形作っているのは彼らの子供時代ではなく、一世代前の大人だ。




やりたくないことは、しなくていい。
つき合いたくない人とは、つき合わなくていい。
誘いを一度や二度を断ったぐらいで友情が壊れるのなら、そんなのホンモノの友だちじゃないと私は思う。
人によっては、自己中心的な態度だと顔をしかめるだろう。「世界はお前を中心に回っているわけじゃない」とお叱りを受けるかもしれない。そういう人に、私はこう言い返したい:「じゃあ、あなたの世界は何を中心に回っているんですか」芯のない空虚な人生を他人に押しつけようとするな。
私だって自己チューなやつは嫌いだ。他人への尊敬を持たない人とは、あまり親しくなれない。だけど、どうして“誘いを断る”ことが“尊敬を欠いた態度”になるのか。




やりたくないことをするのは、じつはラクだ。自分のやりたいコトを考えなくていいからだ。つき合いたくない人とつきあうのは、じつはラクだ。出会いを求めて動き回らなくていいからだ。自分の生き方を自分で決めるのは、決して簡単なことではない。そして人はラクな方向に流されてしまう生き物だ。
だから、もしかしたら世の中の圧倒的多数の人たちは、そうやって流されながら生きているのかもしれない。そういう人が歳を取って、「大人」を自称するようになる。したり顔で人生を語るようになる。“やりたいこと”に邁進している若者に向かって、「大人になれ!」と叱るようになる。
周囲に流されて、自分の頭で考えることを放棄して――。もしも“大人になる”のがそんなつまらないことなら、私は子供のままでかまわない。
というか、そんなのホンモノの大人じゃないよ。
誰かの敷いたレールに載せられているだけで、その自覚すらない人は、いくつになろうとただのガキだ。自分の生き方をきちんと決められるようになったら、何歳だろうと立派な大人だ。
どうせならホンモノの大人になろうよ。




飲み会を断れない学生の人たちは、まずは一週間ケータイの電源を落としてみたらどうだろう。それだけで大人になれるわけがない。けれど子供からは卒業できる、かも。






ウコンの力ウコンエキスドリンク 100ml×6本

ウコンの力ウコンエキスドリンク 100ml×6本

ウコンの力 顆粒 お徳用 1.5g*30袋

ウコンの力 顆粒 お徳用 1.5g*30袋




.